
豪快な藁焼きに圧倒され、和食の繊細な技に心奪われる 藁焼 みかん(中央区春吉)
「料理は懐石のクオリティ、敷居は居酒屋」をモットーに、京都の料亭で修業をした末安拓郎さんが開店したこちら。
行くならダイナミックな調理がそばで見られるカウンターがおすすめだ。名物・藁焼きのオーダーが入ると、カウンターのすぐそばにあるドラム缶に藁を投入。
勢いよく燃え盛る炎に目を見張ることになる。そして、いつもにこやかな末安さんとのおしゃべりも楽しい。
一皿目は、藁焼き4種が盛られた「盛り合わせ(2人前1400円)」をどうぞ。
「藁焼きは脂ののった魚がおいしいですよ」と末安さんイチ押しのハモは、確かに余分な脂が落ち、うま味が凝縮している。
そして鼻腔に抜ける藁の香り……日本酒がすすむ!醤油やポン酢に薬味を添えて食べるのも良いし、塩をパラッとひとつまみかけたら、これがまた。素材の味わいをストレートに感じられておすすめだ。
皿にある野菜はどうかそのままで、次は「京鴨のももほうば焼き(1400円)」を頼もう。肉厚でジューシーな鴨を“ほおば”った後は、こんがり焼けた味噌にさっきの野菜をちょんと付ける。酒のアテにぴったりだ。もう食欲も酒も止まらない。
ダシのどこまでも優しい味わいに溺れたい「さわらの蕪煮」、トゥルンとした食感のアツアツ「ごどうふ」、江戸前寿司のような手仕事が感じられる「鯖寿司(500円)」。素材はシンプルながら「手間暇かかっているでしょう」と末安さんに問うと「手間はかかっています。でも、僕がやるぶんはタダですから、いくらでも手間をかけます」と笑うのだ。
その心意気に、もう一皿、もう一杯。
ライター・エディター
福岡市で活動するライター・エディター。県内60店以上でカレーを食し、出張となればカレー屋を探し、ふつか酔いにも風邪にもカレーが効くと信じている。ほとんど毎晩飲んで過ごし、心惹かれるつまみは炙りもの、燻しもの、漬物。
■店舗情報
店名 | 藁焼 みかん |
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ジャンル | 居酒屋 |
TEL | 092-712-0388 |
住所 | 福岡県福岡市中央区春吉2-6-10 小材ビル |
交通手段 | 天神南駅から徒歩10分 渡辺通り駅から徒歩5分 渡辺通駅から437m |
営業時間 | 18:00〜翌3:00(LO2:30) 夜12時以降入店可、日曜営業 |
定休日 | 不定休(基本月曜日が多いです。) |
