
行けば行くほどハマる、唯一無二の個性派カレー ヌワラエリヤ(中央区赤坂)
1カ月も食べないでいるとそわそわしてくる。2カ月食べないなんてありえない。福岡で一番食べているカレーは間違いなくここ、「ヌワラエリヤ」の「ヌードルカリー(ランチ1080円)」だ。
スパイスで炒めた野菜と細切れのビーフンが中央にこんもり山になり、周りにチキン、豆、じゃがいもの3種のカレーを盛っている。
ビーフンの山を崩しながらカレーに浸して口に運び、躍るように生き生きとしたスパイスと辛さを堪能する。汗をふく。爽快だ。そして次の一口を恋い焦がれる。
こんなにも中毒性が高いのはなぜなのか、食べながら考えてみた。そして「わからなさ具合」にあるのだろうと思い至った。
一応、カレーはスパイスから混ぜてつくるほど好きな上に、50軒以上は食べ歩いているのだが、どうすればこの味になるのやらさっぱりわからない。
ただ、「スパイスは熱を入れると香りが飛ぶので、カレーはオーダーが入ってつくる。料理人によって微妙に個性が出ている」のだと教えてもらった。常連になると、料理人の違いがわかるようになるそうですよ。
ちなみに、西通りにあり客層も若い姉妹店のツナパハのほうがちょっとだけ辛いらしい。
加えて、スリランカカレーというマイノリティの輝き。今でこそカレー専門店はたくさんあるが、29年前の福岡はインドカレー店でさえ珍しい存在だった。
そんな中でヌワラエリヤは創業する。もちろんスリランカカレー店はここだけだ。29年前に誰も知らないスリランカ料理で打って出た、その強烈な個性にも惹きつけられる。
夜に訪れるとさらに奥深い。ビールがいくらでも進むチリチキン、ココナッツの風味にやみつきの人参サンボールなど、スリランカ料理を経てのカレー。
博多っ子のシメ、とんこつラーメンのように、カレーがすべてをまとめ上げてくれる。行けば行くほどハマる、ヌワラエリヤ沼に、もうどっぷりだ。
店内にまるで図書室のようにびっしりと並ぶ本は、オーナー・前田勝利さんの蔵書。ゆっくりとページをめくりながら、スパイスの世界に浸ってほしい。5時までのランチカレーはサラダ、アイス、ホットorアイスティーがついて1080円。
ライター・エディター
福岡市で活動するライター・エディター。県内60店以上でカレーを食し、出張となればカレー屋を探し、ふつか酔いにも風邪にもカレーが効くと信じている。ほとんど毎晩飲んで過ごし、心惹かれるつまみは炙りもの、燻しもの、漬物。
■店舗情報

店名 | ヌワラエリヤ |
---|---|
ジャンル | 各国料理 |
TEL | 092-737-7788 |
住所 | 福岡県福岡市中央区赤坂1-1-5 鶴田けやきビル2F |
交通手段 | 西鉄天神駅からバスで5分、警固の交差点の側にあります。 赤坂駅から徒歩10分。 モスバーガーの上です。 正式名称は、東方遊酒菜ヌワラエリヤ 赤坂駅から404m |
営業時間 | 11:30~24:00 ランチは11:30~17:00 ランチ営業、夜10時以降入店可、日曜営業 |
定休日 | 無休 |

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