
エンペラー御用達のコーヒーが飲める店 三和珈琲館 六本松店(中央区六本松)
六本松の交差点の近くにある「三和珈琲館」。
看板には「世界の高級コーヒー専門店」とあるので
どのような店か気になっていた。
飲んだようなことのないコーヒーがあるかもしれないと
はやる気持ちを抑えながら、店の扉を開いた。
その名もエンペラーコーヒー
入り口すぐ近くには、コーヒーの価格表や三和オリジナルネルドリップセットなどが展示してあり、購入することができる。
1974年創業の店内はかなり落ち着いた雰囲気。
カウンターは4席、4人がけのテーブルが3つ、2人がけのテーブルが一つある。
壁にはコーヒーの美味しい飲み方や効能を書いた模造紙がいくつも張ってあり、
コーヒーに対する並々ならぬ思い入れを感じる。
メニューには見たこともないようなコーヒーがずらり。
この中で一番高いコーヒーは「ブルーマウンテンNo.1」の1800円でちょっと贅沢なランチが食べられるくらいのお値段。
どれも気になるが、一番気になったのは「エンペラーコーヒー」(1130円)だ。
「皇室献上用につくりました」と書かれている。
本当に?あの皇室に?
半信半疑ながら、興味はかなりあったので注文することにした。
「エンペラーコーヒーください」
これを言うだけでも、少し「位」が上がった気がする。本当に気がするだけだが。
一緒にサンド(630円)とハムチーズトースト(630円)も注文。
パンを焼くトーストの音に耳を澄ませていると、エンペラーが運ばれてきた。
コーヒーの淹れ方はネルドリップだ。
香りは苦味系の独特のにおい。
苦味がどしっと来るのに、消えていく後味はスッキリとしている。そのときに甘味も感じる。
こんなに味わい深いコーヒーは初めてだった。
アツアツのトーストと分厚いサンドで一気に欧米の朝食みたいな雰囲気に。
コーヒーへの情熱
コーヒーを飲み終えたころ、ジャラジャラと音が聞こえてきた。
店内を見渡すと、店員さんがカウンターに座ってコーヒーの生豆を選別していた。
少しでも豆が欠けていたり、虫が喰っていたりすると雑味が出てしまうそうだ。
この作業を3回繰り返したあとに焙煎し、また2回同じ作業をして客に提供される。
箱の右がはじかれた豆たち。このときは1回目だった。
献上の経緯についても聞いてみた。
もともと皇室の関係者に知り合いがいたオーナーが、天皇家で飲まれているコーヒー事情を聴いて、
皇室で飲まれるのにふさわしいコーヒーを作る、と思いエンペラーコーヒーを献上したのだそうだ。
そのコーヒーが認められ、6年間献上し続けた。
店内には皇室から感謝の気持ちとして拝領した写真が飾られている。
落ち着いた店の雰囲気からは想像できないほどの、コーヒーへの飽くなき情熱と想いを感じた。
マスター渾身の一杯がここにはある。
■店舗情報
店名 | 三和珈琲館 六本松店 |
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ジャンル | 喫茶店 |
TEL | 092-711-8735 |
住所 | 福岡市中央区六本松4-1-14 |
交通手段 | 地下鉄七隈線六本松駅より徒歩3分 |
営業時間 | 10:00~22:30 |
定休日 | 年末年始 |
