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シメに最適! あさりのだしが効いたパスタ風五島うどん 宇久島(中央区六本松)

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  2017/11/29   ※記事公開時の日付です


仕事帰り。

居酒屋で酒を飲んだ後、まだお腹もすいているしシメは何にしようかと考えたとき、

ラーメン以外で真っ先に思いつくのが六本松にある「宇久島」の五島うどんだ。

普通に考えると居酒屋から居酒屋にはしごしているだけなのだが、ここには1品だけうどんが置いてある。

もともとは自分のまかないメニューだったが、あるとき常連客から

「最近、シメの長浜ラーメンがしんどくなってきたけん、うどんでもそうめんでもいいけん、なんか作っちゃらん?」

と言われ初めて出したそうだ。そうすると「何でこれをださんとね」と好評だったのでメニューに加えたそうだ。

あごだしじゃなくてあさり


これがその「パスタ風五島うどん」(750円)だ。
五島うどんといえばあごだしのイメージが強いが、このうどんには使っていない。
居酒屋で食べるなら何か変わったものがいい、と考案したものが「パスタ風」だった。
まずスープを一口飲む。
口いっぱいにあさりのうま味と隠し味のバターの風味が広がる。
粗引きではない、粉末のブラックペッパーもいいアクセントになっている。
甘味を感じるのは、だしにさば節を使っているから。
白身魚のアラからとっただしにかつお節とさば節を半々で入れている。
細くてツルっとした五島うどんにも相性抜群。ズルズルとどこまでもいけてしまう。
ぷりっとしたあさりは、レンゲにとってスープとうどんと一緒にだべると旨さ倍増だ。

宇久島出身の店主も名物

宇久島は五島列島の最北部にある島。
その島出身の店主が、故郷への思いを込めて「宇久島」という店名をつけたそうだ。
うどんをすすっている間、宇久島の魅力について語ってくれた。
例えば、源平合戦に敗れた平家盛が宇久島に流れ着き、島の領主になって五島を統一したとか、
もっとさかのぼれば、遣唐使の寄港地だったとか、面白い話がたくさんあった。

店主が島にいた約40年前は1万人いたという人口は、過疎化が進み1800人ほどになっているという。
15歳で島を出て以来、福岡に住んでいるが故郷への思いは強く何か貢献できないかと考えているそう。
店主が話してくれたおかげで、私も興味がわいてきた。

シメのパスタ風五島うどんと宇久島の話を同時に味わえるので、ぜひ訪れた際は注文してみてほしい。

星野拓

ライター

見た目は30代、本当は20代な理系ライター。自らの研究対象を料理に変え、福岡の街でフィールドワーク中! 食べるのに夢中で職務を忘れるのが玉に瑕。好きな栄養素は炭水化物とアミノ酸。

■店舗情報

店名 宇久島
ジャンル 居酒屋
TEL 092-713-3441
住所 福岡県福岡市中央区六本松2-2-13

交通手段 地下鉄六本松駅から徒歩4分
営業時間 18:00~23:30
定休日 日・祝

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