旅行や日々のグルメ探訪に！ライターが自腹で本気レビューする福岡のレストラン情報

のり弁をめぐる旅

テイクアウトメニューを出すお店が増えてきて、自分が「のり弁」に惹かれていることに気がついたので、弁当の基本に立ち返って「わっぱ定食堂」に行くことにしました。

弁当の原点回帰

「定食」「食堂」という店名からもわかる通り、「わっぱ定」は定食専門店です。それでいて、弁当も日頃からテイクアウトOK。つまり、定食も弁当もプロフェッショナルってことですね。

 

のり弁のことについて考えたかったので、選んだのは「のりエビタル弁当」。しかしこの「のりエビタル弁当」、何と言ってもまず商品名がすごいと思いませんか。

 

「のり」ときて「エビ」、そのあと「タル」ときた。「のり」「エビ」「タル」の全部がキラーワードという攻め気満々のメニュー名なのに、いやらしさはまったくありません。音としては「のり」の柔らかさと「タル」の楽しさに、「エビ」が挟まれて全体がきゅっと締まる感じ。名キャッチコピーです。

ようこそ、のり弁ダイバーシティ

 

秀逸な商品名を噛み締めつつ、さて、そろそろ弁当のことを語りましょうか。えっと、最初に言わなきゃいけないのは、「わっぱ定」では「大盛り」にしようってことです。なにせ無料ですから。とりあえず大盛りにしておいて、余りそうだったら取り分けておけばいいんです。

 

エビフライ、唐揚げ、卵焼き、赤ウインナー、ちくわの磯辺揚げ。「のりエビタル弁当」に入っているおかずはいわゆる弁当のおかずの「定番」ばかりです。でも、人気者ばかり。こんなベスト5が一挙にそろう機会はなかなかないので、これだけでも気持ちが高揚してきます。

 

あ、ごめんなさい。「気持ちが高揚する」なんて大人しい表現を使いましたが、テンションの上がり方はそんなもんじゃありません。実際、人気おかずを目の前にすると「絶世の美女とかイケメン5人から一気に迫られたらどうすりゃいいの？」くらいの戸惑いと、ちょっとした照れさえも感じます。本当ですよ。さて、どれからどう攻めればいいのか。この作戦タイムがまた楽しいんですよね。

 

5分くらい迷った結果、ここはやはりエビフライから箸をつけることにしました。「エビ」「タル」とも言うほどですから、これが正解だと信じます。プリッと身が詰まったエビフライに、タルタルソースをたっぷりとディップ！

 

 

それからちびちびと赤ウインナー、ちくわの磯辺揚げ、卵焼き、唐揚げを順番にかじっては、白ごはん、時々タルタルソース。ああ、おかずの無限ループ。

 

そして、のりをめくると、おかかがひっそりと身を寄せるように……。

 

こんなにおしとやかに身を潜められると、なんだかいけないことをした気分になってしまいます。

 

そもそも「のり弁」と言っても、ごはんの上におかずがのっているタイプもあれば、こういうふうにそもそもセパレートなケースもあるんですよね。これもまた、のり弁のひとつの形式。おかずもいろいろ、食べ方自由。のり弁ダイバーシティに誘われるフライデーナイト、なかなか幸せです。

謎掛けカゴメのとんかつソース

このタルタルソースだけでも白ごはんがいけるんじゃないかと思っていたら、漬物のところに「とんかつソース」があることに気づきました。エビフライ、唐揚げ、卵焼き、赤ウインナー、ちくわの磯辺揚げ。はて、この「とんかつソース」はいったいどこに使えばいいんだろう？

 

 

そういえば、前に別の弁当を頼んだときに、使いどころのないレモンが入ってたことがあったような。オーナー田中さんの謎掛けなのか、いたずらなのか。それとも、ただの入れ間違いなのか。深読みしすぎて、もはや食事どころではないくらい大混乱してきました。田中さんに聞いてみるか？ スマホで検索してみるか？　検索キーワードは「わっぱ定 のりエビタル弁当 とんかつソース なぜ」とかかな……。でも、詮索はやめとこう。人生、謎のあるほうがおもしろいに決まってる。

 

てなわけで、謎も含めてごちそうさまでした。

 

 

※営業時間は4月24日（金）現在

店内利用11:30～19:50（LO）、宅配&テイクアウト11:00～21:00

 

他のメニューはわっぱ定食堂のホームページからチェックできます！

※記事の内容は取材時点のものです。