旅行や日々のグルメ探訪に!ライターが自腹で本気レビューする福岡のレストラン情報

はっきり言いましょう、「ふくちゃん」は博多の誇りです ふくちゃんラーメン(早良区田隈)

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  2016/08/26   ※記事公開時の日付です

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ちょっと言いにくいことだけど、ぼくのベスト・オブ・豚骨ラーメンは「ふくちゃんラーメン」だ。

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そんなに濃いわけじゃないスープに、醤油系の元ダレ。化学調味料の味もちゃんとします。麺は古いタイプの、それほど個性のない中太麺。煮豚チャーシューだってしっかり美味しいけれど、たとえばトロトロなわけでもなく、とくに書くべきところはない。でも、これが一杯のラーメンになると、いやはや絶妙のバランスで、必ず夢中になってしまう。

まず、大ぶりの丼に、麺が見えないくらいに、スープがなみなみと注がれているのがうれしいね。このスープ、キレがいい。それに、ほら、チャーシュー麺かと思うくらい、おい、ほんとこれチャーシュー何枚入ってる? 分厚いしね。そして、ああ、そうそう、このラーメンにはこういうフツーの麺が合うんだよ。極細麺じゃこうはいきませんよ、ええ。

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替え玉かチャーハンかで煩悶

好きだと言っても、中心部から離れているし、仕事のついでに立ち寄るような場所でもないし、訪れるのは年に多くて3回。となると、やっぱり「ワンタンメン」(800円)にしとくか、となる。で、このワンタンの皮がビロビロでいいんだよな、ビロビロで。

ほんとはチャーハン(450円)も食べたいが、替え玉もしたい。というのも、一杯目はそのまま食べて、替え玉でゴマと胡椒を追加したり、生ニンニクをクラッシュしたりしたい。隣のおじさんに「すみません、そのチャーハンを一口100円で譲ってください」と懇願しそうになる。

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餃子(350円)も食べたい。ちゃんと美味しいんです。あと、以前は辛い味付けの肉味噌がメニューにあって、これはもう絶対にビールを飲みたくなる絶品つまみで、「車でしか来られない場所で、これは反則だろう!」と思っていたら、いつしかメニューからなくなってしまい、そうなると、もう一度、食べたくなって、でも仕方がないからキムチ(300円)を注文してみたりもする。つまりは興奮してしまうのだ、「ふくちゃんラーメン」に来たらね。

創業40年、変わらぬ味

初めて食べたのは18歳の時だった。今の場所に移転する前で、そこは通っていた大学の近くで、でも、いつも行列だったから、混雑する時間を外して暖簾をくぐったものだ。寡黙な先代が「お湯の中に入れたタオルを平ざるですくう稽古をした」という麺上げを見ているだけで、口の中が美味しくなった。

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で、丼が前に置かれたら、食べ終えるまで一心不乱。その愉悦は今もなお変わらない。ほんとに魅力的なラーメンだと思う。二代目も確かな仕事をしている。おそらくこれから先も、ぼくの中で「ふくちゃんラーメン」は、不動の一位であり続けるだろう。

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元木哲三

ライター

鶏肉屋の三男として生まれたせいで幼い頃から飲食店が近しい存在で、飲めるようになってからは一日も酒を欠かしたことはなく、立飲みから高級店まで、まあ図々しく呑み喰い語る日々。今日も反省なく喰らう、喰らう。

■店舗情報

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店名 ふくちゃんラーメン 田隈本店
ジャンル ラーメン、餃子
TEL 092-863-5355
住所 福岡県福岡市早良区田隈2-24-2
交通手段 賀茂駅より徒歩5分。
西鉄バス「田隈新町」停留所すぐ。
福岡高速5号線「野芥IC」出口より1.2㎞・車で4分。
賀茂駅から367m
営業時間 11:00~21:00
ランチ営業、日曜営業
定休日 火曜日

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