
無化調の中華ってなんて軽くてやさしいのだろう。 ちょこっと本格中華はまざる(中央区春吉)
深い茶色のからりと揚がった皮をまとい、
かめば身から肉汁がしたたる若鶏。
五香粉の八角や花椒、シナモンがふわりと香って
ああ、紹興酒が止まらない。
定期的に恋い焦がれる鶏。
それが、「ちょこっと本格中華はまざる」の
「吊るし丸鶏のパリパリ揚げ」(1/2匹1680円、1匹3300円)です。

2人で行くなら1/2匹で十分。
1/2匹をオーダーすると、ももやムネなど
さまざまな部位の肉が盛り合わされ出てきます。
あっさりとしたムネから、こってりしたももへ行くのか。
はたまた、ももは同行の友人に譲って
大好きなムネだけ食べ尽くすのか。
自由です。
選べるって自由だ。
丸鶏について、もう少しだけ。
この鶏の何が好きかって、国産の若鶏(こびな丸)を
1週間かけて熟成させ旨味が凝縮されているところ。
そして、つややかにしっとりと揚がった身。
何より、なにもつけなくてもそのままで
塩味、五香粉の味わいの塩梅が完璧であること。

紹興酒「古越龍山カメ五年」(一合880円)が合うわ。
これを読んで行った人がどう思うかはわかりませんが、
わたしにはベストの塩梅でした。
自分の好みの味付けに出会った時、
すごく満たされた気持ちになるものです。
初めてこの吊るし丸鶏を食べたときは、
そんな気持ちでした。
2度目に訪れた時は真っ先にこの丸鶏ハーフを注文し

「肥皇豚の温シャブサラダ」(750円)
や

「ちょこっとおつまみ盛3種」(650円)。レバーがおいしくて。
を頼んで、つまみながら待ちわびました。
お酒は上記の紹興酒はボトル(紹興貴酒10年や古越龍山金龍)、
生ビール(中、600円)、焼酎、ハイボール、日本酒、
梅酒、ソフトドリンクといろいろそろっていますよ。
無化調、だから胃が軽い。
ここ、はまざるの中華料理は、
化学調味料を一切使っていません。
まちの中華と言えば、
あの魔法の白い粉が入ることも多いのですが、
ここでは使わない。
その代わり、鶏できちんとだしをとって、
さまざまな料理に使っているそうです。
調味料も「原材料名」のところを見て
ちゃんと選び抜いている。
だからか、お客さんによっては「優しすぎる」と
言われちゃうこともあるんだそうです。
でも。素材の味わいを、旨味を、
存分に味わえる中華って、そんなにないと思うのです。
野菜は契約農家から仕入れたもの。
野菜は契約している農家から仕入れています。
だからもちろん、季節によって違う。

その日仕入れた野菜を使う料理は黒板を見てくださいね。※けっこう前の黒板です
本日の青菜炒めは、チンゲンサイの時もあれば、
カイランの時もある。
カイランは最近知ってすごく好きになった野菜。
あの細くシャキシャキした青菜も
味わえるんだなぁと思うと嬉しくなりました。
黒板をよーと見てみると、豆腐が自家製です。
そう、はまざるは、できうる限りなんでも手作りしているのです。
餃子も、小籠包も。
無化調で、野菜は安心できる農家のもので、手作り。
カウンター席、テーブル席合わせて24席の料理を、
店主一人で作っているというのに……!
だからか、とても軽いのです。
どの料理も、さらりと胃におさまっていきます。
中華料理ってこんなに優しい味のものも
あるんだなぁと思ったのでした。

ちなみに、「スンドゥブチゲ」(580円)もありますよ。
このスンドゥブチゲも、だしの味がしっかり利いて
スープだけずーっと飲める味わいでした。

〆は「香港焼きそば」(800円)
締めにふさわしく、醤油&オイスターソースが
ベースのスッキリとした味わい。
干し豆腐のようなひらひらの平麺が愉快で
あっという間に消えていきました。
体のどこかにはいるはずなんだけれどねぇ。
おなかいっぱいでもまだ入る。
そんな麺でした。
メニューによってはハーフポーションでも
つくってもらえるので、1人客も多いんだとか。
「ちょこっと」中華を食べたくなったら、
はまざるへ。
■店舗情報
店名 | ちょこっと本格中華はまざる |
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ジャンル | 中華 |
TEL | 092-735-0066 |
住所 | 福岡市中央区春吉2-1-10 |
交通手段 | 西鉄バス「春吉」バス停から徒歩約8分 |
営業時間 | 18:00~24:00(LO23:00) |
定休日 | 日曜 |
