
話題の新店「餃子のラスベガス」を語るなら、栓抜きと玄関チャイムの話からはじめたい。 餃子のラスベガス
予約を受けない人気店。待ち時間短縮のアイテム2つ。
7月9日、人気ビストロ「Yorgo」が餃子店をオープンしました。
その名も「餃子のラスベガス」。
ーー福岡のグルマンたちに人気のYorgoが餃子店だって?
新しい物好きの福岡人が放っておくはずがありません。
店内は連日、にぎわっていてピークタイムはいつも満席です。
そんなに大盛況なのに、
17~18時の来店しか
予約を受け付けていません。
当日、お店へ行って席が空くのを待つしかないのです!
でも、安心してください。
話題の新店なのに、人気店なのに、
私たちはそれほど長い待ち時間もなく
ラスベガスの餃子を
美味しく味わうことができるのです!
そのカギとなっているアイテムがこちら。
1,栓抜き

テーブルにぽつんと置いてある栓抜き。ちょっとかわいい。

こうして見るとここが飲食店ではなく、玄関に思えてきます。
2,玄関チャイム
これを「玄関チャイム」と呼ぶのか
「インターホン」が正解なのか、
「ドアホン」が正式名称か、
「ピンポーン」でも良いのかは
議論が始まりそうなので、
ここでは「玄関チャイム」と呼びます。
活気があふれる店内!訪れるだけで元気をもらえます。
1階はテーブル席とカウンター席。

カウンターに座ると、餃子を包む様子も見えるのでしょうか。

屋根裏みたいでちょっとワクワクしてしまいます。
2階のロフトには4人がけ×2組のスペースがあります。
靴を脱いで階段を上がって、
こじんまりとしたスペースはなんだかほっとします。
ちょっと意外だったのは
座布団やクッションがないこと。
でも、実はこれも
お客さま思いの現われなんだなー、と
後から気が付きました。
さて、気になるメニューです。

ここだけ見るとそれほどワインの種類がたくさんあると気が付かないのですが。
まずはドリンクメニューから。
お気づきでしょうか。
アルコールは
瓶ビール、レモンサワー、
グレープフルーツサワー、ハイボール
と、生ビールも焼酎もないのです。
しかも、提供されるのはすべて瓶。

店名ロゴが入った瓶がかわいい。「ラ」のロゴが入った王冠を持ち帰る方も多いようですよ。

再び登場。これがラスベガスの栓抜きさまです。
ここで、あれが活躍するのですね。
お酒と氷が入ったグラスに
お客さんが自分で栓を抜き、
ソーダやサワーを注ぎまず。
これで、ドリンクのオペレーションは
かなりスピードアップできます!
だから、一杯目の到着が早いっ。
ありがとうございます!
看板商品の餃子には時間をかける、その情熱!

大名のラーメン店「土竜が俺を呼んでいる」(もぐ俺)監修のラーメンが!
フードメニューはこちら。
ラスベガスの餃子は3種類。
焼餃子と水餃子、キムチとたくあんが入った「キムタク餃子」です。
餃子はオーダーが入ってから
皮をのばして包むという力の入れ具合。
きっと、来店した人みんなが
この3種類を頼むと思うのです。
(場合によっては2皿ずつ!という注文もあるはず)
それをすべてその場で包んでいるなんて!

こんがり焼いた部分はカリッと、白い部分はモチッと。
こちらが焼きたて「焼餃子」です。
皮がもっちり、分厚くて
具はしっかり濃い味。

水餃子は全体がもちもち。口内でもっちりもっちりと弾みます。

噛むときに小さく角切りにされたたくあんが歯に当たると「お!」と思います。
こちらは「水餃子」です。
そして「キムタク餃子」です。
どれも一つひとつが大ぶりで
2,3個食べると満足するのですが
お皿が空っぽになると
「もう一度、餃子を頼みたいな」
という気持ちになります。
追加オーダーは玄関チャイムで。(大きな声でハッキリと)

酔っ払って騒いでいても、このチャイムを押すときには背筋がピッとなります。
そこで活躍するのが
玄関チャイムです。
ボタンを押すと1階の店員さんと繋がり
そのまま注文を伝えることができます。
焼餃子をもう一皿注文しましたが
せっかくなので、他のメニューをご紹介しますね。
「春菊と燻製鶏のサラダ」

鶏肉は噛みしめる度にスモーキーな香りが鼻に抜けます。

ガツガツ食べるとは?と疑問でしたが、一目見て納得!
「ガツガツ食べるガツ刺し」
「からあげ」の塩。

からあげのオーソリティー・内川美彩さんは、タレか塩かを選べると知って「できる!」とおっしゃっていました。
まだまだ行きます。

餃子や揚げ物の後はサッパリしたものを。

海苔だく!このサッパリメニューは白ワインと合わせました。
「たたきゴボウのナムル」と
「海苔豆腐」です。
餃子のラスベガスは「お客さま思い」なお店でした。
料理と飲み物が美味しい、
接客が気持ち良い、店内が清潔・・・・・・
美点をあげればキリがないのですが
「餃子のラスベガス」で最も感動したのは
「お客さま思い」の姿勢でした。
お酒は瓶にすることで
提供スピードが早くなり
2階の追加オーダーは玄関チャイムで
移動する時間を短縮する。
その分、みんなが楽しみにしている
餃子に力を入れて、
オーダーを受けてから包むことに時間を割いている。
そして、閉鎖された空間がゆえに
長居したくなるロフト席には
座布団やクッションを置かないことで
食事を終えたらすぐに退店し、
結果的にロフト席の回転率が上がる。
人気店が出す新店ですから
当然、予約を取ればきっと満席になるはず。
でも、予約を受けずに
提供スピードを早めて、回転率を上げることで
お客さんは待ち時間もそれほど長くなく、
お店に入ることができます。
もちろん、取材したわけではないので
すべて憶測なのですが
一つひとつを取り上げて考えてみると
「ああ、これはお客さんを待たせない工夫なんだな」
「できるだけたくさんの人に来てもらうためなんだな」
と、じーんとしました。
そうだ、隣がYorgoだった!
最後にワインを、と思って
玄関チャイムを鳴らしたら
スタッフさんが上がってきてくださいました。
ワインは200種くらいあって
価格帯は数千円から数万円まで、と。
そうでした。
餃子のラスベガスは店内を通じて
「Yorgo」と繋がっているのです。

産地はさまざまですが、全体的にナチュールワインが多いそうです。
「スッキリしていて酸味がそれほど強くなくて
1本4000円くらいで、自然派で」
なんて、ふんわりとした
面倒な注文をしたのに
快く選んできてくださいました。
今日は土曜日。
きっと、ラスベガスはにぎわっているでしょう。
でも、大丈夫です。
お店の外でちょっとだけ待てば
美味しい焼きたて餃子を味わえます。
■店舗情報

店名 | 餃子のラスベガス |
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ジャンル | 餃子 |
TEL | 092-707-3898 |
住所 | 福岡市中央区大名1-2-15 |
交通手段 | 西鉄福岡(天神)駅から徒歩9分 |
営業時間 | 17:00~24:00 |
定休日 | 日曜 |
