
24歳女ひとり、予約制の寿司店に行く。 鮨 光史郎(中央区白金)
寿司。鮨。SUSHI。日本に生まれたはずなのに、日本食の代表・寿司を食べる機会って思った以上に少ない……。しかもそのうちのほとんどは回転寿司です。このままでは大和魂がすたる。なけなしの金をはたいて、24歳女子ひとり、完全予約制の寿司店に飛び込みました。
2つのおまかせコース
福岡市中央区白金の「鮨 光史郎」。
2017年12月にオープンしています。
場所は住宅街。住所の場所に来ても、店らしい看板は見当たりません。
駐車場にぽつんと置かれた「光史郎」の灯が目印です。
マンションのエントランス横に入口があります。
玄関をあけると、線香の香りがふわりと鼻をかすめました。
白木のカウンターに通されます。
緊張してきたぞ。
2つのお任せコース
メニューは12960円のコース、16200円のコースのどちらかのみ。
本当は上のランクを食べたいけれど……予算と相談して、12960円のコースにしました。

柚子の皮を散らす
突き出しは「黒アワビの塩蒸し」。
厚いアワビから、出汁がじゅうっとあふれます。

器は特注の伊万里焼
こちらは北海道産の筋子。
醤油漬けではなく、新鮮なまま届いた筋子に
光史郎特製の「土佐醤油」をかけます。
パチパチと弾けるような感覚。筋子ってこんなにハリがあるものだったんだ。
いくつもの醤油をブレンドしてつくる、土佐醤油の複雑な味わいが広がります。

日本酒のアテにぴったりだ
生しらすに温泉玉子を合わせ、こちらも土佐醤油で仕上げました。
濃厚な玉子にちゅるっとしらすが絡んでいる。
ああ、もっと欲しいけど、まだ終わらせたくない……。
葛藤しながら、ちびちびと進めます。
赤シャリのために作られた店
入店して1時間ほど経ったころでしょうか。
ついに大将が厨房からカウンターに出て、包丁を握りました。

寿司タネのすきまから赤シャリがのぞく
最初はトロから。
緊張します。そうっと持ち上げ一口……。
!
!!
シャリがさっとほどけて、寿司ダネと絡み合います。
赤酢のコクが、トロの脂をいっそう引き立てているんです。
自分の舌にこんな贅沢をさせていいんだろうかと思うほど
濃厚な体験でした。

奥が大将の菅さんだ
コハダも美しい。
皿に置いた瞬間、寿司ダネがスッと沈んでいくんです。ほどけるギリギリの柔らかさで握っているから、
大将の手を離れた途端に美味しさがどんどん失われてしまいます。すぐに食べなきゃ、と焦るあまりに写真はほとんど撮っていません……。
大将の菅さんは唎酒師の資格を持っていて、福岡ではなかなか手に入らない銘柄も楽しめます。
お酒によって温度や飲み方も変えるそう。管さんの優しいレコメンドで、飲み終わる前についつい頼んでしまいます。
濃密な時間だったー!
丁寧に作られた寿司は、ものすごく幸せな気分になりますね。
おんなの一人寿司、楽しいです。
■店舗情報
店名 | 鮨 光史郎 |
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ジャンル | 寿司 |
TEL | 092-406-5463 |
住所 | 福岡県中央区白金1丁目7−12ファイブスターズ1階 |
交通手段 | 薬院駅より徒歩7分 |
営業時間 | 18:00~23:00(フードLO21:30、ドリンクLO22:30) |
定休日 | 不定 |
