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ガンナガLoversに捧ぐ!「元長屋」のヒミツ 元祖ラーメン 元長屋(中央区今泉)

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  2018/05/16   ※記事公開時の日付です

衝撃の博多ラーメン業界

どもども、この時期はお尻に汗をかきやすい、くりしんです。

 

いやね、ご存知でしたか。

 

1杯280円の「おいしいラーメン」でおなじみのチェーン「博多ラーメン 膳」。

 

なんと5月から1杯320円に値上げになりました。

 

このニュースに一部の博多っ子の心はザワザワしたんですが、もっと一部の博多っ子を驚愕させたのが3月に福岡市中央区今泉にオープンした「元祖ラーメン 元長屋」の登場です。

 

場所は西鉄福岡天神駅から歩いて2分。

 

国体道路沿いアパマンショップの角を「大砲ラーメン」方面に入ります。

 

この通りは、ラーメン屋さんといえば古くは「中華しんちゃん」だけでしたが、「大砲ラーメン」に続き、最近では「辛麺桝元」がオープン。

 

今年のゴールデンウィークからは大砲の隣の居酒屋さんまで担々麺ランチをスタートするぐらいの「麺ロード」になりつつあるんですな。

 

老舗「天下の焼鳥 信長本家」の斜向かい「赤井ホルモン」の隣にお目見えしたのが今回の店です。

 

嗚呼、ガンナガ

博多ラーメンの発祥は魚市場の近く長浜エリアの屋台で生まれた「長浜ラーメン」と言われています。

 

昭和30年代に愛知から移住してきた榊夫妻が創業した「元祖長浜屋」が、博多ラーメンの「替え玉」「麺のゆで加減&脂の加減オーダー」「替え肉」といった文化を作ったルーツと言われています。まあ、そのあたりの話は【こちら】で。

 

前置きが長いだろっ!って?

 

さすがは長浜ラーメンを愛する博多っ子、せっかちですな。

 

24時間営業&ロードサイド店舗を構えた「元祖長浜屋」は1日1000杯を売っていたと言われる昭和の伝説繁盛店でした。

 

通称「ガンナガ」。

 

今も店はあるのですが、平成の世に入ってからいろいろとお家騒動があり、近くに「元祖長浜家」がオープンするのです。

 

支持すべきは「屋」か「家」か。「家」の読み方は「ヤ」か「ケ」か。

 

このときにも一部の博多っ子は持論を戦わせたものでした。

 

そのあとにまた同じエリアに経営母体が違う「家」ができたりして。

 

それが上川端商店街に移転したりして。

 

んで、平成も残り1年となったこのタイミングで「元長(ガンナガ)屋」が!!ってなわけです。

フードメニュー全制覇

店の外に券売機があります。

 

で、結局はこれ。

 

フードメニュー全制覇です!

 

領収書はご愛敬。

 

店内はカウンター8席とテーブル8席。

 

赤いテーブルと備品は”ガンナガな感じ”です。

 

すりごま、コショウ、紅ショウガ、元ダレ、やかんお茶にプラスチック茶碗。

 

ティッシュとレンゲはこの店の優しさですな。

 

山路力也先生、大変です!!

店内壁メニューの周りにあの注意書きとイラストがありません!

「屋」にはもちろん「家」にあった、これです↓

はい? 早く本題に入れって? もういい加減にしろって?

 

えへへ、もうちょっと続きます。

どんぶりコレクション

下の画像は元祖長浜「屋」のラーメン。

そしてもうひとつは「家」のラーメン。

 

大きな間違い探しは簡単でしたよね。

 

どんぶりの縁に描かれた文字。

 

でね、運ばれてきた「元祖ラーメン元長屋」のラーメン(500円)はこちらです。価格は「屋」と同じ。

 

オーダーは「ベタナマ」(詳しくは【こちら】で)。

 

すごいでしょ?

店主はいとも簡単に自白した

さあ、一部の博多っ子のみなさん、おまたせしました!

 

麺をいただきましょう。

 

「屋」よりも太目です。

ゆで加減は「ナマ」ではないなぁ。

 

スープはねえ、「ベタ」ではないかもなぁ(詳しくは【こちら】で)。

 

そしてね、肉がね、味付けがね、けっこうパンチが効いとります。

 

ネギは新鮮でしたばい。

 

さあ、「替え玉」(100円)と「替え肉」(100円)をオーダーしましょう。

 

替え玉の麺ゆでの硬さ「普通」で。

 

小ぶりのアルミ鍋から店主がどんぶりに移してくれるパターンです。

 

これも「屋」でも「家」でもないなぁ。

 

”パンチ替え肉”も足しちゃいます。

 

時間も時間だったのでお客はオイラひとり。

 

バシャバシャ写真を撮ってたし、たくさん食べるし、ってことで、60歳前後の真っ黒に日焼けした金髪交じりの店主らしき男性が話しかけてきた。

 

「長浜にはよく(ラーメンを食べに)行かれるんですか」

 

「ええ、まぁ、ぼちぼちですね。替え玉の量は、屋(ヤ)と同じくらいですか?」

 

「家(イエ)じゃなくて屋(ヤ)?」

 

「はい」

 

「本店はウチより多い。本店は170グラム。家(イエ)は160グラム。ウチは140グラムちょいかな。うーん、150グラムと言ってもいいかも。麺は本店が細いね。ウチは家(イエ)と同じ太さかな。私は両方で働いていたんで」

 

「そうなんですね。スープは家(イエ)寄りですか?」

 

「よくわかったねぇ。採り方と材料は同じなんだけど、家(イエ)とは濃さがちがう」

 

「濃さってブリックスですか?」

 

「いや、スープの濃さ。ウチは家(イエ)の3、4倍濃い」

 

「スープに合わせる元ダレの濃さですか? それとも脂の量ですか?」

 

「いや、スープの濃さ」

 

「なるほどですねぇ。店名には屋(ヤ)が入っていますけど、どちらかといえば家(イエ)寄りなんですね」

 

「イエイエ、両方の良いとこどりです」

 

「ヤ、うまかった、大満足でした」

 

そう店主に伝え、オイラは紅ショウガをたっぷり口へと運び、一本一本歯ごたえを楽しんだのねん。

 

まだ話し足りないような店主の空気を感じたけれど、ここは放置プレイ。

 

真っ赤に染まったであろう舌を想像しながら、かみ砕いたものを冷たいお茶で一気に胃の腑へ流し込んだ、午後2時34分でありました。

くりしん

でぶグルメライター

昭和40年代生まれの自称“でぶグルメライター”。各メディアで執筆中。

 

飲んだら止まらない”ヨッパライター”でもある

 

■店舗情報

店名 元祖ラーメン 元長屋
ジャンル ラーメン
TEL 非公開
住所 福岡県福岡市中央区今泉1-13-27
交通手段 西鉄天神福岡駅徒歩2分
営業時間 不明
定休日 不明

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