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【郊外の名店シリーズ vol.4】長野県の奥地でしか味わえない幻の「富倉蕎麦」が食べられる「そば処 な佳しま」 そば処 な佳しま(八女市星野村)

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  2019/07/23   ※記事公開時の日付です

こんなところに幻の蕎麦が

ちょっと足を伸ばして
わざわざ行きたくなる
郊外の名店シリーズ。

 

第4回目は
八女市にある「そば処 な佳しま」

 

青々と茂った緑と木造平屋の建物が趣深い

実はここ、星の文化館へ行く道中で
偶然立ち寄ったのですが
「幻のそば」と言われる「富倉蕎麦」が
食べられるお店だったのです。

 

工芸品と古道具。まるで博物館

休日のお昼時でしたが
雨が降っていたからでしょうか。
並ぶことなく入れました。

(通常は週末になると駐車場待ちになるほど

大賑わいだと知人に聞きました)

 

入ってすぐに目に入るのは
蕎麦を打つ専用のスペースです。

この時間、店主は奥で蕎麦を茹でていました

 

手前にちらりと見えますね。

そうなんです。

物販スペースも充実しています。

板麩、まめ麩、高野豆腐、そばこまめ・・・コンビニでは絶対買えない

 

壁掛けの時計もレトロだ

厨房の近くには大きな「阿弥陀車」が飾ってありました。

阿弥陀車とは、酒造りに使われる道具で

重たいものを小さな力で吊り上げられるそうです。

 

 

店内にはこの他にも、木製の大きな独楽など

歴史と伝統を伝える物が飾られていて

料理を待つ間も楽しませてくれます。

 

蕎麦茶は何杯でも飲みたい

席に着くと女将さんが
あたたかい蕎麦茶を運んできてくださいました。

香ばしくてほっとする味

この茶碗、なんだか癒やされる。

つるりとした手触りで

下の部分だけ木目のようなあしらいで

ぬくもりを感じます。

 

テーブルにはひとつ、

ポットが置いてあって

この美味しい蕎麦茶が何杯でも飲めるのです。

(最高!)

 

 

そして、メインの蕎麦がこちら。

 

つやっつやに輝く「もりそば」(850円)

こちらのお店では
長野県飯山市で古くから
伝承されてきた「富倉蕎麦」を
つくっています。

 

「富倉蕎麦」とは、
つなぎにオヤマボクチ(山ごぼう)を使ったもので
香りの良さとコシの強さ、
のど越しの良い麺が特徴です。

 

 

長野市内から5時間ほどかかる

僻地でしかつくられていないもので

食べに行こうと思うと一日がかり。

その希少性から「幻の蕎麦」と呼ばれています。

 

熊本県産の山菜がのった「山菜蕎麦」(1000円)

 

なぜ、その幻の蕎麦が八女にあるのか。

それは富倉蕎麦を初めて食べて感動した店主が
長野県飯山で修業した後に
美味しい蕎麦に欠かせない「きれいな水」がある場所に、と
八女市星野村で開業したからです。

次は遠出して昼飲みでしょうか

定番の「もりそば」「箱そば」の他に
「山菜そば」「えび天そば」
4~11月限定の「サラダそば(くるみつゆ)」
「そばがゆ」「そばがき」

「そばぜんざい(金土日のみ)」

と、いろいろな蕎麦があります。

 

 

ちょっとお茶したいとき、でも良いですし

ハンドルキーパーがいれば

ちょっくら昼飲み、なんて楽しみ方も。

 

海老と旬の野菜「天ぷら盛り合わせ」(750円)

 

だって、ドリンクメニューには

「そば焼酎のそば湯割り」(350円)

がありましたから。

 

 

この景色もまた、ごちそうです

 

 

古林咲子

インタビュアー/ライター

一年に訪れる飲食店は300軒。ライター5年目、累計1500軒を超えました。近頃は創業40年以上のディープなお店を調査中。

 

■店舗情報

店名 そば処 な佳しま
ジャンル そば
TEL 0943-52-3055
住所 八女市星野村916−1
交通手段 八女インターから車で40分
営業時間 11:00~17:00
定休日 月曜・火曜

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