旅行や日々のグルメ探訪に!ライターが自腹で本気レビューする福岡のレストラン情報

三國シェフも訪れた、小倉で愛してやまないフレンチ pot・au・feu(小倉北区堺町)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

  2019/06/25   ※記事公開時の日付です

この店を初めて知った時に、
「もうここ以外のフレンチに行かなくてもいいのでは」
とすら思ったのが小倉北区にある「pot・au・feu(ポトフ)」です。

日頃のランチも送別会も、いつもここ。
どれだけ通っても同じメニューが出たことはなく、
同じような……もない。

しかも気取らずカジュアル。お客さんが退店したあとです。


日常でも、特別な日にも行きたい、
毎回が特別な時間となるフレンチなのです。

今時分ではありませんがジビエ料理が素晴らしく、
ある時訪れると、見たことのない鳥が
カウンターの上にいました。
ああ、羽をむしるところからなのか…と
驚き、シェフの心意気に感激。
ちなみに、オテルドゥミクニの三國清三シェフが
訪れたこともあり、店内にサインが残されています。

ランチは3種

ランチは1000円、3000円、5000円の3種。


昼休憩1時間のビジネスランチは1000円の一択です。
スープ、パン、コーヒー付き。
いつも肉と魚があり、この日は肉を選択しました。
3000円のコースは肉&魚が味わえます。

まずはピンク色のスイカのスープ。


スイカ果汁にミントを足し、ウイキョウで風味付け。
第一印象はふんわりやわらかく甘くてクリーミーで、
すぐにすっと爽やかに消えていく。
ミントの塩梅がなんとも心地良く、
ウイキョウ(フェンネル)のキレが効いています。
ああ、フェンネルってこういう効かせ方があるのか
とびっくりしました。
インド料理の印象が強いから。

メインは霧島山麓豚のロティ。


霧島山麓豚をブロックでオーブンに入れ、
5分おきににじみ出た脂を肉に回しかけて
じっくりと火を通したロティドポー。
外側はカリッと香ばしく、
肉はしっとりとどこまでもやわらか。
脂は甘味がしっかりと出ています。
「ブロックで調理するからこそ」と
スタッフの方が仰っていたとおり
豚肉の良さを最大限に引き出した一品でした。

ほっかほかのパンはきめが細かくて味わい深い。


メインに添えられているのは
ボイルされたツルムラサキとおかひじき。
ほんのりと塩気を感じます。
さらに白なすと、香ばしく焼いた
なすの皮目を使った自家製マヨネーズ。
肉にマヨを。ツルムラサキにマヨを。
とさまざまに楽しんでみましたが、
肉は肉として。野菜は野菜として。
マヨはマヨとして味わうべきなのではと
思うくらいにそれぞれが完成していました。
それぞれに美しく、重なると幸せ。

これだけでも十分に1000円の価値があるのに
さらにコーヒーがついてくる。
それなら、自家製のアイスクリーム(300円)を頼まねば。

私はパンドエピスを頼みました。


パンドエピスは、シナモンやコリアンダーを混ぜた
とってもスパイシーなアイスクリーム。
甘やかで、それでいてビビッドな味わいで
とりこになりました。
ああ、こんな組み合わせがあったとは。
友人が頼んだラムレーズンももちろんのこと
おいしかったのですが、想像を超えた味というなら
パンドエピスをぜひオーダーしてみてください。

この店が好きなのは…

味ももちろんありますが、
いつ行っても坊主頭に白タオルを
ねじりはちまきにしている店主が
とっても優しいからです。

フレンチなのにねじりはちまき。
思わず「大将!」と言いたくなる、
シェフの料理は今日、今だけの味わい。
明日はどんなかな。

ちなみにテーブルクロスは小倉織縞縞です。おもてなしにもぴったり。


奥永智絵

ライター・エディター

福岡市で活動するライター・エディター。

■店舗情報

店名 pot・au・feu(ポトフ)
ジャンル フレンチ、ジビエ、フランス料理
TEL 093-511-1101
住所 北九州市小倉北区堺町2-1-11
交通手段 モノレール平和通駅から徒歩5分
営業時間 12:00~14:00、18:00~L.O.21:00
定休日 日曜

関連記事
Related article