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映画『めんたいぴりり』応援企画!監督の江口カンさんにウエストで独占インタビュー!【前編】 ウエストうどん屋天神店(中央区天神)

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  2019/02/03   ※記事公開時の日付です


 

 

 

 

福岡が誇る「味の明太子 ふくや」のエピソードを描いた「めんたいぴりり」が、ついに映画に!

 

クイッターズ福岡は「映画・めんたいぴりり」を勝手に応援。ふくやの明太子ば使った飲食店やらば、どんどん紹介していくばい!

 

今回は国体道路にある「ウエスト」で、明太子メニューをつまみながら監督の江口カンさんにいろいろ話ば聞いてきたとよ。

実は大のウエストファン

 

 

−今日、この取材があることを忘れていて、なんとお昼もウエストでうどんを召し上がったんですって?

 

江口 そうなんですよ(笑)。本当にウエストが好きで、数ある博多うどんの店の中でも、一番多く通っています。

 

−魅力は?

 

江口 麺が好きなんですよね。やわいけど、もちっとした弾力がね。あと、「ネギ入れ放題」じゃないと、もう満足できません。丼に山盛りにしないと気が済まない。

 

−ああ、それよくわかります。いまちょうど17時になりましたので、ここからは「居酒屋ウエスト」です。まずは生ビールで乾杯しましょう。

 

江口 かんぱーい!

 

−あー、うまい。ただ、さすがに夜は利用されないでしょ。

 

江口 いやいや、そういえば、つい先日、ふくやの社長と、ウエストで「サシ飲み」しましたよ。

 

−なんと! そんな豪華な飲み会がウエストで。すごい。

カン違いから始まったドラマ企画

−さて、明太子をつまみに飲んでいますが、そもそも『めんたいぴりり』って、どうやって始まったんですか。

 

江口 今の社長の川原武浩さんはご自身で劇団を持っていて、作・演出までされています。そのつながりで知り合って、一度、ぼくの芝居に、すごく変な役で出てもらったことがあって、「でかいオタク」っていう(笑)。

 

−えーっ!(爆笑)

 

江口 もう、いま考えると、恐ろしいことですが(笑)。それからも時々、一緒に飲んだりする機会があって、たまに聞く創業者の川原俊夫さんの話がやけにおもしろくてね。たとえば「本当は東京に出て医者になろうと思っていたんだけど、痔が悪すぎて電車に乗って東京まで行けないからあきらめた。もし、痔じゃなかったら、明太子は生まれてないんだ」というような話とか、とにかくエピソードがおもしろいわけですよ。

 

−ほう。

 

江口 それで、あるとき、「2年後にじいさんの生誕100周年なんだ」という話が出て、ぼくにそうおっしゃるんだから、「何か企画しろ」という話だと思って、ドラマの提案をしたら、まったくの勘違いだったんです。

 

−勘違い?

 

江口 そう。でも、企画を見せたら、「おもしろいね」と、やることになったんです。そのあとは本を読んだり、関係者に話を聞いたり、さらに創業者について調べました。

ふくや創業者の「街に育てられた」という思い

−結果、創業者はどんな人物として浮かび上がってきたんですか。

 

江口 まずは人間的に大きな器の人だと思いました。そのうえで、ぼくが興味をもったのはそれだけの器をつくりだすもとになったルーツはどこにあるのか、という点です。生まれが釜山だということで、実際に釜山に行って、当時、どのあたりに住んだかなど資料を調べていくうちに、当時の釜山の様子がわかってきました。ものすごく栄えていたようなんですよね。

 

−へえ、そんなイメージはあまりないですね。

 

江口 それが本当に賑やかだったようなんです。そんな街の高校のガキ大将が、同じ町で暮らす奥さんと知り合った。そのあと、結婚して、戦争に行って、日本に帰ってくるのです。これ、ぼくたちの側からだと「日本人が日本に帰ってきた」という話ですが、彼らにとっては、むしろ移住なんです。故郷に移住するという不思議なねじれがあった。そして、その故郷は焼け野原です。すごく豊かで活気のあった釜山から満州に行き、戦争ですべてを失って福岡へ。「もう一度、あの活気のあった釜山のようなものを作りたかったんじゃないか」と考えたら、すべて合点がいったんですよね。そのために私財をも投げうつ。「街があったけんおれたちがおるんや」と。

 

−おお、なるほど、そう聞くと、「めんたいぴりり」の主人公、海野俊之のことを、さらに好きになっちゃうな。

 

江口 ふくやの創業者の息子さんお二人は銀行にお勤めになっていたから、「もう少し節税したほうがいい」と進言したことがあったそうなんです。そうしたら、すごい剣幕で怒られた、と。「ばかたれが。税金が橋とか道になるっちゃろうが!」って(笑)。それも「街に育てられた」という感覚があったからじゃないかなと、ぼくは感じたんです。

 

−街に育てられた……。

 

江口 そう。よし、だったらドラマ『めんたいぴりり1』では、釜山時代をやろうという話になって、脚本もできてきたのはよかったけど、その段階まで来て「どこで撮ると?」ってなって(笑)。

 

−えっ! 予定してなかったんですか。

 

江口 そうなんですよ。でもね、見つかったんですよ、ロケ地が。釜山の中心部から車で3時間くらいのところに『ブラザーフッド』という韓国映画を撮ったときのオープンセットが、今も残っていると聞きつけまして、見に行ってみると、それがまさに当時の釜山を再現していたんです。まさに「どんぴしゃ」だった。道路の真ん中に電車通りがあって、入り組んだ街並みがあって、それを見て、「やっぱり当時の釜山は元気が良かったんだ」と再認識しました。

 

−それって、とんでもない偶然ですよね。

 

江口 ほんとに、偶然。

 

−すごい作品には、やっぱり奇跡のようなことが起こるんですね。

 

 

 

【後編】でもまだまだトークは続きます!

 

#ぴりりを止めるな

#ぴリーター


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元木哲三

ライター

鶏肉屋の三男として生まれたせいで幼い頃から飲食店が近しい存在で、飲めるようになってからは一日も酒を欠かしたことはなく、立飲みから高級店まで、まあ図々しく呑み喰い語る日々。今日も反省なく喰らう、喰らう。

 

■店舗情報

店名 ウエストうどん屋天神店
ジャンル うどん、居酒屋
TEL 092-737-2011
住所 福岡県福岡市中央区天神2-3-10
交通手段 西鉄福岡(天神)駅より徒歩5分
営業時間 11:30~翌2:00
定休日 なし

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