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「豚足スープ」と「塩やきそば」は中洲・珉珉だけの絶品大衆中華たい! 珉珉 博多支店(博多区中洲)

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  2018/12/09   ※記事公開時の日付です

 

 

福岡の歓楽街・中洲のメインストリートから一本入った路地にある中華料理店「珉珉」。大衆中華の代名詞のような店だが、実は食通の間で評価が高い。博多弁でナビゲートする。

ボリューム満点の付け合わせがおトクな白切鶏

ああ、珉珉やろ。旨かね、あの店。あら、場所がわからんごとなったって? ほら、中華の「桃園」のところから入った「多門通り」たい。

 

そうそう、桃園もよか店やし、あの小道には小料理屋やらおでん屋やら、誘惑が多かばってん、あたしゃやっぱり「珉珉」に足が向きますと。そうたい、どうしても「豚足スープ」ば食べとうなるったい。

 

まあ、お世辞にもきれいな店ちゃあ言えん。でも、それも、味にしてしまっとうもんね。なんか懐かしゅうなるもん、あの佇まいにね。

メニューはカウンターの真上の壁にズラリとあるので……。

 

 

かなり反らないと見えないのだが……。

 

実は目の前に見やすい卓上メニューがあるのだ。

 

そうやね、メニューが多かけん、迷うやろうけど、たとえばまず「冷菜」の中から「白切鶏(バンバンジー)」(780円)ば選ばんね。

 

うん、確かに白切鶏は広東料理やし、バンバンジー(棒棒鶏)は四川料理。あんた、よう知っとうね。そうそう、違う料理やけど、そげん目くじらば立てんでよかろうもん。だって、「パイチエジー」とか言うても、誰もわからんめーが。

 

白切鶏は茹でた鶏肉に生姜の効いた酢醤油がかかった、さっぱりした前菜たい。棒棒鶏のごと、ゴマソースはかかっとらんけんね。この店ではモモ肉ば一枚、スープで煮るところから調理が始まるけん、ちょっと時間がかかると。まあ、ザーサイ(300円)でも食べながら、ゆっくり待ちない。

これぞオープンキッチンだ!

 

カウンターに座ったら厨房が丸見えなのがよかですもんね。モモ肉の切れ端やらがスープ鍋に戻されよろうが。珉珉のスープはやけん、いつも味が違う。時間によっても違う。よかと。よかとて。いっつも美味しいっちゃけん、別によかろうもん。

本当は4〜5人で食べたいところ。基本的に一品の量は多い。

 

ああ、出てきたね。一口、食べてんしゃい。そう、冷菜って言う割には、そんなに冷えてなかと。あと、茹でたての春雨が、付け合せとしてはボリューム満点でうれしかろうが。酒が進むねえ。

大阪が本店のようだが関係性は謎だ

うん、餃子は食べとかないかんやろう。だって、もともとは『餃子の珉珉』やもんね。本店は大阪らしかばい。でも、そことどういう関係なんか、誰も知らんとよ。あんた、店の人にこそーっと聞いとっちゃらんね。

野菜多めのアン。皮はパリッと。

 

博多の一口餃子に比べたらいくぶん大きかろ。いろいろこだわりがあるそうばってん、まあ、スタンダードなおいしさやね。ビールの進む味たい。

餃子の皿のこのマークが大阪本店と同じなのだ。

 

あと、これはあたしの好みやけど、「木犀肉(木クラゲと卵の炒め)」(780円)は食べて欲しかね。具材の切り方が大胆やろうが。キクラゲのゴリゴリ感がたまらんね。つゆがたっぷりやけん、吸いとーなるっちゃんね。まあ、やるときはまわりに見られんごと気をつけりぃ。おなごに「げさっか」って言わるうばい。

野菜はネギ、玉ねぎ、ピーマン、パプリカだ。

本命の豚足スープと塩やきそばの意外な実力

ああ、いよいよやね。「紅焼猪蹄(豚足のスープ)」(780円)ば注文しょうや。たっぷりの豚足にネギ、タケノコ、ピーマン。スープと言いながらも、これが紹興酒とよう合うとよ。

豚足がしっかり1人前入っている。やはり何人かで分けたい。

 

スープはくさ、まあ、重たか。重たかよ。豚足やけんね、唇がくっつくあの感じたい。キレはゼロって言ってもよか。でも、それがよかっちゃんね。飲んだ後の2軒目、3軒目で来る時も、あたしはやっぱりこれたい。じぇえったい、食べて欲しかね、これは。

見た目よりも味は濃い。食べ過ぎとわかっていても……。

 

まだ腹に余裕があるとね。あんた見かけによらず、健啖家やね。そしたら珉珉名物の「炒麺(塩やきそば)(680円)」ば頼まんね。具はもやしと豚肉だけ。シンプルな味わいなんやけど、これが絶品たい。平麺がよう合おうが。ラードの使い方が上手やねぇ。

 

そういや、あんた、聞平堂の弓削聞平さんもFacebookにこの塩やきそばば「久しぶりに食べた」って書いとんしゃったばい。なんかうれしかったぁ。

 

まあ、これがあたしの珉珉の基本パターンばってん、これだけメニューがあるっちゃけん、使い方は無限たい。いろいろ試してみりぃ。ならね。

元木哲三

ライター

鶏肉屋の三男として生まれたせいで幼い頃から飲食店が近しい存在で、飲めるようになってからは一日も酒を欠かしたことはなく、立飲みから高級店まで、まあ図々しく呑み喰い語る日々。今日も反省なく喰らう、喰らう。

 

■店舗情報

店名 珉珉 博多支店
ジャンル 中国料理、餃子、居酒屋
TEL
092-291-3950
住所 福岡市博多区中洲3-3-8
交通手段 地下鉄中洲川端駅から徒歩5分
営業時間 18:00~翌2:30
定休日 日曜、祝日

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