
メイン料理はおまかせのみ 春吉にある家庭料理店 みそ汁 若尾(中央区春吉)
ここは那珂川に近い春吉の一角。
入り口にやたら大きい赤提灯が目立つお店がある。
提灯にはこう書いてあった。
「みそ汁 若尾」
居酒屋のような出で立ちだが、「みそ汁」というシメのワード。
いったいどのような店なのだろうか。
春吉の歴史を見つめてきた
「みそ汁 若尾」は昭和51年に創業し、今年で41年目。
五島列島出身の「しのママ」が一人で店を切り盛りしている。
「みそ汁」の他に何が食べられるのかというと
「五島うどん」(510円)そして「夕食」(1500円)のみというシンプルさ。
「夕食」のメニューは決まっていない。その日の朝、「しのママ」が食材を仕入れに行ったときに決まる。
カウンターには旬の食材を使った7、8種類の料理が山盛りだ。
チョイスも「しのママ」におまかせ。
「お腹がすいている」と言えば量多めに見繕ってくれるし、「お酒が飲みたい」と言えば小鉢に酒の肴を選んでくれる。
そう。ここですることは何もない。ただ実家のような安心感で、「しのママ」の作る料理を食べて話をするだけだ。
ちなみに「お腹がすいた」といったこの日のチョイスはこれ。
メインはしょうがの風味が香る「たけのこと鶏のミンチ」と五島のあごだしを使った「だし巻き卵」だ。
そのほか小鉢として、「いもサラダ」「ごま豆腐」「たけのこのと旬の野菜の盛り合わせ」など全7種。
本当にちょうど良くお腹いっぱいになった。
みそ汁の由来は
もちろん「みそ汁」(500円)も忘れない。
こちらも出汁には五島のあごだしを使用。
20cmはあろうかという大きな茶碗になみなみに注がれてやってくる。
確かに特徴的だが、どうして店の名前にしたのか、聞いてみた。
昔、春吉には単身赴任のサラリーマンや一人暮らしの人が多かったそうだ。
薄暗く、治安もあまりよくない土地で、安心できる店を作ろうと「みそ汁」と名付けた。
店内が明るいのもその理由の一つ。
「しのママ」の優しさで作られた店だったのだ。
■店舗情報

店名 | みそ汁 若尾 |
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ジャンル | 小料理 |
TEL | 092-731-2392 |
住所 | 福岡市中央区春吉2-7−22 |
交通手段 | 西鉄バス「春吉停留所」より徒歩6分 |
