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老舗あるある ―「みすゞ庵」編― みすゞ庵(中央区天神)

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  2017/09/20   ※記事公開時の日付です



創業昭和27年の「みすゞ庵」。

福岡市で初めて誕生したそば処「古式生そば ひさや」に続く老舗です。

つまり、福岡では2番目に古いそば処ということになりますね。

 

入口のショーケースにはレギュラーメニューが並んでいます。

 

食品サンプルが並んでいるの、何だか老舗っぽくていい。

 

というわけで、今回から、老舗にありがちないろいろを福岡の老舗とともに探していく
「老舗あるある」を不定期で更新していきたいと思います。

老舗あるあるその1:無理矢理感が強い

テーブルには手紙が置かれています。

 

「前から言ってきたとおり」って、もう何度か通っていること前提です。

 

そもそも「みすゞの里の母」とは誰なのか。

 

考えること自体がナンセンスな、そんな気にさせてしまうこの無理矢理感。
なんか「母より」って言われるとそれだけで距離が縮まった感じになってしまう。
つっこみどころが満載なのに何でこんなに温かい気持ちになっちゃうんだろう。

老舗あるあるその2:オールドガールだらけ

水炊きの老舗「新三浦」でもよく見る光景。

 

店内にはおばちゃんたちの声が飛び交っているのです。
すごく声が高い子だったり髪が茶髪だったり、
舌たらずだったりといったキャピキャピした若い子はいません。
キビキビと動く“オールドガール”ばかりなのです。

 

私の注文を聞きながら、入ってきた常連さんに向かって
「はいはい、今日もいつものね」なんて言っていましたから。
こんなことできるの、熟練のおばちゃんだけでしょ。

 

本当はお気に入りのおばちゃんがいるので写真に撮りたかったのですが
緊張して声をかけられませんでした。

老舗あるあるその3:常連客の声からメニューが生まれる

知っている人は知っている。
「みすゞ庵」といえば「カツカレーそば」(800円)。

 

以前、店主に聞いたことがあります。
この一品が生まれたきっかけは「カレー南蛮そば」(750円)を好きな常連客のひと声だったそうです。
「かしわがあんまり好きじゃないからカツに変えて」と。

そうして、出汁とカツの相性が良くなるように改良に改良を重ねて生まれたのが今の
「カツカレーそば」なのです。

 

カレー×出汁がじゅわりと染みたカツ。
まずひと口目はサクサク感を楽しんで、あとはスープに浸して。
個人的にはたっぷりじっくり浸したカツが好きです。

あとは卓上の「ゆず七味」をドバッとかけるとこれまた違った風味が楽しめます。

 

老舗あるあるその4:常連客ならではの頼み方がある

以前お店に行ったときに
常連らしきおじいちゃんが「カツカレーそば、とろみ多めで」と注文していたのを聞いたことがあります。
そ、そんなオーダーまでできちゃうの!?
確かにデフォルトの「カツカレーそば」はトロリというよりサラリとしているのです。
いつかやってみようと思うものの、まだやったことがないので次こそはチャレンジしたい。

老舗あるあるその5:メニューにつっこみどころがある

 

「カチン」「道行き」「お宝そば」……
「これって何ですか?」と聞きたくなるメニューがいっぱいあります。
ちなみに「カチン」はお餅が入ったいわゆる「力うどん(そば)」です。
「ちからちん」ではなく「かちん」と読みます。

個人的に気に入っているのは「コカコーラ」がすごく小さいこと。
「のりパリパリむすび」という名づけのセンスです。

 

「えびむすび」の横に書かれた「のりパリパリでえび天入りで美味最高」というコメントも好き。

「美味最高」って。

 

本当にのりパリパリでした。

老舗あるあるその6:お客への感謝があつい

 

伝票は伏せて置かれます。
すると目に入るこのコメント。
いやもう全部の伝票に書かれているとはわかっていても何だか「ふふっ」となる。
それにしても誰にお気づきの点を伝えたらいいのやら。
おばちゃんかな。

内川美彩

ライター

あるときはライター、あるときは主婦、あるときはママ……その実態は大盛りハンター。唐揚げと白米に目がない。口癖は「痩せたい」。

 

■店舗情報

店名 みすゞ庵
ジャンル そば、老舗
TEL 092-741-9429
住所 福岡市中央区天神1-9-4
交通手段 西鉄福岡(天神)駅から徒歩3分
営業時間 11:00~19:30 ※土・祝は~18:00
定休日 日曜

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