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マダムアッシュ&Grillかわむらスペシャルディナーに行ってきました! La Cuisine de KAWAMURA(旧:Grill かわむら)(中央区高砂)

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  2017/08/15   ※記事公開時の日付です


高砂にある「Grillかわむら」には、年に2回の楽しみがあります。
シェフの河村さんとパティシエの中島シェフがコラボしたイベントが開催されるのです!

初めて行ったのは約1年前でした。河村シェフのことも中島シェフのこともよく存じ上げないまま足を運んでみたら、なんじゃこりゃ! 久しぶりの感動が待っていたのでした。
河村シェフは専門学校を卒業後、県内のフレンチやイタリアンで修業して、久留米市のレストラン「香炉」を経て独立。28歳で「Grillかわむら」をオープンしました。2014年版『ミシュランガイド』にも掲載されている名店です。
パティシエの中島シェフは神戸や東京、パリ、イタリアで修行したのち2006年に「マダムアッシュ」を設立。現在は食品メーカー・洋菓子店・飲食店などの商品開発やプロデュースをメインに、展示会や講習会のデモンストレーター、お菓子教室の講師を務めています。あまり詳しいことは言えないけど、大手コンビニのスイーツ開発にも携わっていらっしゃるとのこと。
そんなお二人が年に2回コラボして開催するイベントがあると聞き、「侍うどん」と「地鶏らーめんはや川」のハシゴでパンパンになったお腹を抱えながら、びゃ~っと行ってきましたよ!

マダムアッシュ&Grillかわむらのスペシャルディナー

メニュー表の写真はあるけれど、思い出に浸るために文字に起こしてみます!

<Menu>

⚫トウモロコシのババロワ、唐津の赤ウニ添え
⚫タスマニアサーモンの瞬間燻製、マスカルポーネチーズとディルの香り
⚫ブルガリア産鴨のフォアグラのポワレ、温泉卵とマデラ酒のソース
⚫長崎のヤリイカのトマトソースのスパゲティーニ、ミントの香り
⚫玄海のスズキのソテーとモンサンミシェルのムール貝のスープ仕立て、エストラゴンの香り
⚫食べられる国宝! ハンガリーのマンガリッツァ豚の低温ロースト タイムとクミン香るソース、根セロリのピュレ添え

<dessert>
⚫ピーチのパンナコッタ
⚫ピーチメルバ、アラスカ風
⚫タルトレット・シトロン

……空腹で来るべきだった!!!
けど食べるぞ、やってやるぞ!!!!

おいしい、おいしい!

さて、スタートですよん。

⚫トウモロコシのババロワ、唐津の赤ウニ添え
ムースでなくババロワなのがおもしろいですね。トウモロコシの風味は主張しすぎず大人しすぎず。唐津の赤ウニといっしょに食べると、ちょっとしょっぱくて濃厚なウニとトウモロコシの甘みが口の中でいっしょになってとろけていきます。

⚫タスマニアサーモンの瞬間燻製、マスカルポーネチーズとディルの香り
サーモン、脂がのってます。グリルしただけだと香ばしさだけになるところを、瞬間燻製で味を引き締めてますね。マスカルポーネチーズはたっぷりあるので贅沢に使いましょ。ディルとサーモンの相性は言うまでもなくベストです。

⚫ブルガリア産鴨のフォアグラのポワレ、温泉卵とマデラ酒のソース
表面をカリッと、中はふわっと。焼き上がりでシェフの腕がわかりますね。マデラ酒のソースがとろりと絡みついて、さらに温泉卵もとろり。フォアグラの下には山芋のグラタンが敷かれています。
鳥インフルエンザの影響でフランス産の鴨が入らない状態が続いていて、品薄になっているフォアグラ。フランス・南西部のペリゴール地方にある世界的に有名な生産社がブルガリアにも工場を持っていて、この日の商品はそこからの仕入れ。

⚫長崎のヤリイカのトマトソースのスパゲティーニ、ミントの香り
トマトソースといっても黒いのはイカスミを使っているから。重めのフォアグラのあとでもすっと食べられるのは、ミントの香りがあるからでしょう。箸休めのような役割も果たしています。

⚫玄海のスズキのソテーとモンサンミシェルのムール貝のスープ仕立て、エストラゴンの香り
8月上旬に解禁になったフランス・モンサンミシェルのムール貝。生クリームにコンソメのオーソドックスなスープにムールの旨みが溶け込んでいます。

⚫食べられる国宝! ハンガリーのマンガリッツァ豚の低温ロースト タイムとクミン香るソース、根セロリのピュレ添え
2004年にハンガリーの国会で国宝と指定されたというマンガリッツァ豚。見た目は羊みたいにモコモコしてかわいいけど、そのモコモコの毛よりも中身が問題だ! 肉は脂が甘く、歯ごたえがあります。脂の口溶けがいいので頬張るととろけるような感じ。メインにふさわしい一品です。

まだまだ! デセールも食べますよ

<dessert>
⚫ピーチのパンナコッタ
リキュールでマリネしたフレッシュのピーチを使います。パンナコッタの食感がつるりとしているのは寒天を使っているから。ピーチの甘さを生かしたレシピです。

⚫ピーチメルバ、アラスカ風
エスコフィエというフランスの料理人が、オペラ歌手のメルバさんのために作った「ピーチメルバ」。コンポート、フランベ、フレッシュと3種類のピーチが一皿で味わえます。コンポートした中央のピーチの下には冷たいアイスクリーム。その上から熱々のフランボワーズソースを。

⚫タルトレット・シトロン
タルトの上にレモンクリームをのせて仕上げるタルトレット。見た目、仕上げともに目に見える部分はシンプルですが食べてみるとそのフレッシュさに驚きます。レモンの絞り汁を通常の何倍も使うそうです。

中島シェフのトークもポイントです。料理の歴史やレシピのことなど、とにかく話がおもしろいんですよ。おいしさの価値を上げるのは味だけじゃなくてストーリーなんだなあ、とあらためて実感しました。

で、料理にあわせておいしいワインを3種ほどペアリングしていただいたのですが、記憶が残っておりません。

この日は1名15000円くらい。「誰と行ったの?」なんて聞いちゃあ野暮よあなた。
ちなみに通常営業時はおまかせコース料理のみ、予約制です。
次はまた半年後ですね。ごちそうさまでした!

 

 

※2018年に店名が「La Cuisine de KAWAMURA」と変更になりました。

安永真由

ライター/ディレクター

ラーメンやうどんなど麺類を愛する。ほかにはカレー/卵料理/純喫茶/洋食/古い店/お酒全般。辛いものを食べるときは汗だくになります。

 

■店舗情報

店名 La Cuisine de KAWAMURA(旧:Grillかわむら)
ジャンル フレンチ
TEL 092-210-4673
住所 福岡県福岡市中央区高砂1-22-2 アーク七番館201
交通手段 西鉄天神大牟田線「薬院」駅より徒歩5分
営業時間 18:00~20:00 (L.O.20:00) ※18時、19時、20時いずれかの時間で予約制
定休日 日曜

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