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動画あり!福岡で最高のもつ焼き もつの店 くらり庵(早良区室見)

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  2017/08/15   ※記事公開時の日付です

 

どもども、痛風ホルダーのくりしんです。

 

小学校3年生から

 

風呂上がりにビールを飲み始めて

 

はや35年の月日が経とうとしています。

 

行員矢野、ゴト師

 

じゃなかった、

 

光陰矢の如しです、ホントに。

 

ちょいと若いころは、

 

これ見よがしに紫煙をくゆらせながら

 

ウイスキーをストレート、ノーチェイサーであおっていたもんですが、

 

いまはもっぱらビールです。

 

オイラ至上最高のアテは焼き鳥の「やげんナンコツ」。

 

このトップの牙城がまさか突き崩されるとは!!

 

 

 

 

いやあ、噂では聞いていたんですよ。

 

早良区室見に、地下鉄室見駅のすぐそばに、

 

福岡のもつ焼きのサンクチュアリが、聖域あるってことは。

 

何せ、こちとらもう35年もアルコールを摂取しているんですから。

 

なんね? ウソがしつこかって? ああ、そげんね、喧嘩上等たい。

 

 

聖域の名は、クラリアン。
暮らし安心、クラシアンじゃなかばい。

 

 

たまたま室見で飲み会があった土曜日、

 

20時過ぎに2軒目として突入しました。

 

酒の勢いもあってか、

 

引き戸を思いっきりあけてしまった。

 

普通ならば「いらっしゃいませ!」の声が上がるところだが、

 

すご味が効きすぎたマダムの睨み。

 

ええ、はっきりと言います。

 

無表情に一瞥されただけです。

 

1ミリもクチは開かれておりません。

 

アゴと視線で座る場所を指示されました。

 

ちょいちぢれパーマ、白塗り、ペンシルひと筆書きの細マユゲ、腰回りの肉付きよろし。

 

 

それが「くらり庵」の女店主、たぶん、嘉村カオルさん、です。

 

 

 

で、いちげんさんなのに、通されたのはこのベストポジション。

 

ああ、麗しきカオルさんの立ち姿、ヘラを扱う手さばき。

 

ほとんどストリップ小屋の「かぶりつき」席、

 

相撲でいえば「砂かぶり」席でやんす。

 

 

おでんもあるのか。

 

年季が入った練りカラシ入れもグッドですね。

 

カオルさんの頭上にメニュー看板が。

 

 

目の前にカオルさんはいらっしゃるが、

 

商売繁盛でお忙しそうで”声をかけるなオーラ”が噴出している。

 

だから、もうひとりの娘さんらしきスタッフに声をかけ、

 

「大ビール」(600円)と「もつ焼」(500円)を注文したのねん。

 

すぐにビールは運ばれてきた。

 

 

 

カオルさんは視線の先にある鉄板に、

 

キッチントレーに入った牛の臓物をどんどん追加していく。

 

しばらく臓物をヘラで遊んだあとは「放置プレイ」。

 

おもむろにニラを加え、最後に味噌だれ加えて仕上げていく。

 

そして、鉄板をヘラで掃除し、また新しい臓物を漆黒の円形鉄板に放りだすのだ。

 

見てて飽きない。

 

しかし、だいぶん注文が滞っているようだ。

 

「もつ焼」を待っていては酒もすすまず、売り上げにも貢献できない。

 

ここは気を利かせるシーンでやんす。

 

あとは”その瞬間”を待つだけ。

 

カオルさんがオイラにちらりと視線を浴びせる一瞬を。

 

 

きた!!いまだ!!

 

 

くりしん秘技「目を見ながらちょっとお辞儀をする作戦」を仕掛けた。

 

 

ほら、カオルさんの”視線停滞時間”が長引いた。

 

 

視線ははずさないままおでん鍋を指さし

 

 

「すじとロールキャベツとたまごを」。

 

ここ、実はとても大切なところです。

 

”おでん注文問題”は。

 

「てきとうにみつくろってください」

 

これは常連客ならばOKです。

 

その言葉の真意は「私なんか日にちが経ったもの、煮崩れしそうなものでいいですよ」。

 

常連客じゃない人に言われると店側は「私に選ばせる気か、めんどくさいな」となる。

 

さらにその場で何にしようかあれこれ選ぶのもNG。

 

”皿と菜箸を持って付き合わされるのはめんどくさい”からです。

 

だから、注文前にはっきりとオーダーを決めておく。

 

 

 

ほらごらん、どれもいい仕上がりじゃないですか。

 

キャベツのスケスケもほどよいでしょう。

 

そんなこんなしているうちに来ましたよ、待望の「もつ焼」。

 

 

これか、これなんだ、夢にまでみた聖域のご神体は!(←動画はこちら)

 

ピリ辛味噌で仕上げた”クニュクニュ弾力もつ焼き”じゃないか。

 

うううううう~ん、美味いというか何というか、言葉にならない。

 

ここは冷静になるために、ビールで胃袋にストーンと流し込もう。

 

プハーッ、やっちゃった。

 

流し込んじゃんたもんね。

 

もうちょっと落ち着こう。

 

そうだ、煙草だ、煙草……とズボンに視線を落としてポケットまさぐっていると、

 

 

「ここで飲んでいいからね、煙草は」

 

 

一瞬、天の声かと思った。

 

聞きやすくて可愛らしいエンジェルボイス。

 

目を上げると、そこにはアルミの灰皿をオイラに差し出すカオルさんの姿が。

 

 

「ほら、ここの上が換気扇だから。遠慮なく」

 

 

わお!! なんたる僥倖!

 

表情は相変わらずだが、とにかくカオルさんから声をかけられた。

 

しかも、なんて丸みをおびたシルキーボイスなんだろう。

 

見た目からはまったく想像できなかった艶やかな声だ。

 

 

ここはさらに近づくチャンス。

 

「たん焼きにラーメンをお願いします」

 

 

「たん焼きね、ラーメンは〆でいいですか」

 

 

「はい。茹では普通で」

 

ああ、もうダメです。

 

ギャップにメロメロ、今井メロ(わかるかなぁ)。

 

いや、ここは、くらりクラクラくらり庵♪だろう。

 

 

閑話休題。

 

 

はてさて、

 

どうなんだろ。

 

カオルさんは結婚しているんだろうか。

 

スタッフは娘っぽかったけど、

 

もしかすると近所に住む親戚の娘じゃないのかな。

 

忙しいときだけ叔母さんを助ける孝行姪っ子。

 

室見か、室見ってけっこう住むにはいい場所だよなぁ。

 

それにしても、この「もつ焼」おいしいなぁ、グビグビ。

 

あ、ビールなくなった。

 

次は「ぬる燗」にしとくかな。

 

 

「はい、たん焼きです。ビールにしますか」

 

「ありがとう、日本酒をぬる燗で」

 

気が利くスタッフだなぁ。

 

やっぱり娘さんだろうか。

 

 

 

これも”カオルさんの鉄板”でできあがります。

 

勢いよく酒をひとくち飲み過ぎたな。

 

ペースを取り戻さなくちゃ。

 

ちょっと注文が落ち着いてきた。

 

おでんともつ焼を食べきったお皿をカオルさんに差し出す。

 

そのタイミングで質問してみた。

 

「もうこちらは長いんですか?」

 

「昭和35年から。屋台からはじめたので店はこんなつくりになっているのよ」

 

「鉄板もずいぶんと年季が入っているようにみえますが」

 

「そうね。母の代から引き継いだから半世紀は使っているかな。厚さが1センチもあるのよ」

 

「お母さまの代から?」

 

「そう、母が創業者なの。昔からメニューも変わらないわ」

 

「お亡くなりになったタイミングで継いだんですか」

 

「あら、やだ、母はまだ生きてますよ。足腰が弱くなったんで引退したんです」

 

「すいません、いちげんなもので」

 

(もしかしたらお母様がカオルさんかも!!)

 

「いいのよ。そろそろラーメンはどう?」

 

「はい」

 

 

シンプルでうまいヤツが登場。

 

食べすすめるオイラを優しく見守るカオルさん。

 

ここで、何か言っとかないと。

 

 

「うわー、これにもつ焼きを足して啜りたい」

 

 

「あらま、欲張りね。今日はこれでお帰りなさい。お楽しみは次に」

 

 

いやん、もう。

 

誰か一緒に行きませんかね?

 

23時には閉店ですよ。

 

オープン時間はまちまち。

 

水曜日が休みです。

 

ねぇ、誰かぁ~。

 

通風の話はもうしませんから~。

 

くりしん

でぶグルメライター

昭和40年代生まれの自称“でぶグルメライター”。crossFM「baysidefestival」の「ぶらりふとり旅」ではランチ情報&体重をオンエア中。外食率100%のハイパーカロリーゲッターとして生き恥をさらすかたわら、フードイベントの企画立案や飲食店のコンサルティングなども手がける

 

■店舗情報

店名 もつ焼の店 くらり庵
ジャンル もつ焼き、居酒屋
TEL 092-851-7686
住所 福岡県福岡市早良区室見4ー1ー2
交通手段 市営地下鉄室見駅すぐ
営業時間 ~23:00
定休日 水曜日

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