旅行や日々のグルメ探訪に!ライターが自腹で本気レビューする福岡のレストラン情報

経営者を招いて100%安心な店(前編)

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  2016/08/26   ※記事公開時の日付です

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舌の肥えた経営者を夕食にアテンドしなければならないとしたら、あなたはここ福岡でどの店を選ぶだろうか。

おそらく食に関しても海千山千である。ある意味、デートよりも頭を悩ませる相手ではないだろうか。絶対に間違いない店を3店、紹介する。

極上の食材だけを使う大人の居酒屋

まずは居酒屋『博多 田中田』だ。昨年、西麻布に出店した店が爆発的ヒットを飛ばしているが、本店はもちろん、ここ福岡である。居酒屋といっても食材はどれも超一流。それらを確かな超技術で仕上げるのだから、どの料理も極めてクオリティが高い。

しかもメニュー数はなんと150種類を超える。魚でも肉でも、刺身、焼きもの、煮もの、蒸しもの、天ぷら、フライ、鍋や丼ものまで、相手の好みに合わせてセレクトできるのがうれしい。メニューに値段はないが、予算は一人15000円が目安となるだろう。そして食通である経営者なら、減価率の圧倒的な高さを見抜き、その値段を「安い」と評価するだろう。
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レストラン文化が香る劇場型鮨屋

「旨い魚が食べたい」と言われたら寿司割烹の『やま中・本店』だ。老舗の名店「河庄」の流れをくむ確かな技術。主人、山中啄夫さんは日本料理の伝統を守りながら、ちょっとしたアレンジでお客の感動を引き出す達人だ。ケレン味はないので、気軽に声をかけて好みを伝え、その季節の旬を味わおう。

料理の質もさることながら、やま中の贅沢は店の設えである。尾州檜の一枚板で仕立てた10メートル近いカウンターの後ろにはトロを思わせる鮮やかな朱色の壁。そこをパリッとした白衣の職人たちが行き交う様子はまさに劇場空間。その華やかな舞台に酔わない者はいない。
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焼肉屋の概念を超えた超・焼肉店

もしも肉が好きだとわかっているのならば、『力飯店』だ。この店、どんな食通であっても、焼肉屋の概念が変わる。「おまかせ(1万円〜)」のみのカウンター席は、まるで鮨屋のような美しさ。実際、鮨屋のように料理は店主にすべてまかせておけば、まずは前菜がずらりと並び、それをつまんでいるうちに肉の専門家たちでさえ思わずうなる、極上の赤身肉が供される。

実は内臓系もすごい。仕入れによるが、たとえば「膵臓」といった、この店だからこそ食せる部位に出あえるかもしれない。「肉とはこんなに旨いのですね」と感謝されること請け合いだ。
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元木哲三

ライター

鶏肉屋の三男として生まれたせいで幼い頃から飲食店が近しい存在で、飲めるようになってからは一日も酒を欠かしたことはなく、立飲みから高級店まで、まあ図々しく呑み喰い語る日々。今日も反省なく喰らう、喰らう。

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